元小学校教員がガチで厳選してみた!おすすめ児童書、自然科学編

こんにちは、坂口です。
ご存じの方はご存じですが、元小学校教員です。校長にムカついて辞めましたが。

実はわたし、学生の頃から教員時代まで、延々と図書整理を手伝ってました!今回は、わたしが厳選した「すごい自然科学の本」を紹介します!

生きもの つかまえたらどうする?

これ、マジですごいです!そこらへんで捕まえたカエルやトカゲを、どうやって世話したらいいか?逃がす時はどうするかを、こまめにマンガつきで説明してます。

こんな感じです↓

いや~、見ていて飽きないんですよ。カタツムリ、キリギリス、マメコガネ、カナヘビ、アメンボなどなど……。

子供って、そこら辺の生き物をほいほいと捕まえてきますけど、その後の飼い方が分んないですよね?何を食べるのか、どんなケースで飼ったらいいのか、よく分からないし。

そういう疑問が、この一冊ですべて解消すること間違いなしです!

ちなみにわたしが贔屓にしてるページは「イモムシつかまえた!」のアゲハ!

ただ捕まえるだけじゃなく、
・八百屋でミツバを買って来て、プランターに植える。
・狙うはキアゲハ!来るといいなあ~!
・何日か後に、イモムシに食われた跡が!キアゲハが来た!
・いよいよチョウになりました。また、うちのミツバに卵を産みにもどっておいで……。

というストーリーが書かれてます。うちにもミカンの木があったので、何だか心温まるお話……(^^)

興味あったらクリックしてね

海の生きもの つかまえたらどうする?

見ればお分かりでしょうが、「生きもの つかまえたらどうする?」の海バージョンです。

皆さま、海の岩場遊びをして、潮溜まりで小さな魚やカニを捕まえたことはおありでしょうか?ウミホタル、アメフラシ、イソスジエビ、カワイイですよね!持って帰りたい!と思いますよね。

「でも、うちに持って帰ったら死んじゃうから……」
と、楽しかったけど、結局は泣く泣くお別れすることに……。

でも、この本にはうちでその生きものを飼う方法が網羅されてます!これさえあれば、涙のお別れはなくなります!

捕まえ方から、飼う方法、飼いきれなくなった時の上手な逃がし方まで。

わたしが「おもしろい!」と思ったのは、「ヤドカリの引っ越しを見る方法」です!ヤドカリの引っ越しって、テレビや写真でしか見たことないですよね?自分で見る方法が書いてあります。

磯マニアはぜひクリック!

つばめのハティハティ

これ、あんまりカワイイから買っちゃいました。絵本です。小学校3~4年向けですね。

東南アジアのつばめ、ハティハティが海を渡って日本に来て、彼女を見つけて巣作り。子供が生まれて、やがて巣立ち。冬が来る前に、また南へ帰っていくまでのお話。

絵本ですが、内容が濃くてリアルです。つばめの夫婦関係はひと夏限りとか、ひなのために一日にどれくらい虫を集めるのかとか、かなり詳しいです。

これを読めば、あなたのつばめ観が変わること間違いなし!

天動説の絵本

これも絵本ですが、高級ですよ~。みんな大好き、安野光雅の絵本!

天動説を人々が信じていたころ、「地球が回ってる!」と、地動説を唱えていた人はみんな迫害されたとか。マルコポーロがアジアまで行って来て、珍しい話をいろいろしたけど、誰も信じなかったとか。

とうとう、コロンブスが「地球は丸いのだから、必ず帰ってこられる!」と、海の果て目指して船を出すところでおしまい。なかなかドラマチックな終わり方です。

とにかく、雰囲気がいい!絵が美しい!内容が濃い!こんなに高級な絵本はなかなかないですよ!

野の草花

そこらへんに生えてて、絶対見たことあるけど、名前知らない!っていう雑草の本です。

ただし、図鑑と全然違うのは、自然の草むらや道路わきの風景を、そのまま水彩画にして、それぞれに名前がふってあるところです。

春夏秋冬、野原、田んぼのあぜ道、コンクリートの道路わき、浜辺、水辺、色々な風景があります。

読み終わると、「ああ~、日本の四季の風景を見たなあ……」という気になります。写真じゃなくて、水彩画のところがいい!あたたかみが全然違います!

草花好きはぜひクリック↓

空想化石はくぶつかん

これも絵本ですが、そんじょそこらの絵本とはロマンが違います!

「ぼく」が学校帰りに立ち寄った博物館で、化石たちが「ぼく」に語りかけてきます……。

「空想しておくれ。君の空想の中で、わたしたちはよみがえり、また歩くことができる……」

「ぼく」が「どんな花だったんだろう」「どんな生きものの一部だったんだろう。角かな?爪かな?」と空想すると、大昔の海や陸地が、博物館の中によみがえってきます。そうして一日、化石たちと触れ合った後、「ぼく」は翼竜の背中に乗って夕日の中、家へ帰っていくのです。翼竜は「ああ、夕日はわたしたちが生きていたころと変わらないよ」とつぶやくのですが——分かりますか、この壮大なロマンが!

全国の古生物好きは一読すべし!

椋鳩十 名作集

これは全七巻なのですが、ちょっと全巻の写真がなかったのであしからず……。

日本のシートンこと、椋鳩十(むくはとじゅう)の童話集です!犬、熊、鹿、鳥と、まあ色々な動物の物語を書き続けた人ですね。よくある「カワイイ動物たちのメルヘンなお話」じゃなくて、厳しい自然の中に生きる動物たちの姿を伝える傑作です!中でも「大造じいさんとガン」は、小学校の国語の教科書に載ってますよね。

椋鳩十は数え切れないほどいろいろな出版社が出してますが、わたしが読み比べた感覚では、この理論社のシリーズが良くまとまっていて、子供も手に取りやすいサイズかと思います。だいたい薄いビジネス書くらいの大きさです。

 

失われた世界

シャーロックホームズの生みの親、ミステリー作家コナン・ドイルが書いた冒険小説「失われた世界(ロストワールド)」です!

ミステリーの王様コナン・ドイルは、冒険小説の筆も冴え渡ってます!最後の秘境ギアナ高地へ足を踏み入れた研究者たち。そこで見たものは、大昔に失われたはずの恐竜たちの生きる世界でした!彼らはそこで、想像を絶する冒険を繰り広げます。

それこそ世紀の大発見だったのですが……研究者たちは「これはマスコミに発表するわけにはいかない。彼ら恐竜たちが、誰にも知られずに幸せに生きていくためには……」と、学者の良心を貫くところが泣かせます!そして、最後に心が震えるほどの光景が……。

また、主人公のチャレンジャー教授のキャラがいいんですよ。元気が有り余ってて、遠慮がなくって。

シャーロックホームズの作者が、まったく畑違いの恐竜小説で、これほどの名作を書いていたことに脱帽です。まさに天才ですね。

恐竜は永遠の大人気キャラですが、実はこのほかに、「人間が恐竜たちの世界で大冒険する」物語はありません(児童書専門の本屋さんに聞いても、今のところないって言ってたし)。つまり、今のところこの作品が唯一で、これを超える作品はないってことですね。

小さい子向けにはこちら↓

子供の科学

これは毎月出てる雑誌です。毎月、子供向けにいろいろな切り口で面白い科学の話題を載せてます。「太陽系」「水」「天気」「毛」「古生物」「鉱物」と、そのジャンルは実に様々!どんな子供でも必ず刺さる話題があるでしょう。

また、毎月ハガキが挟まっていて、クイズに答えて正解すると記念品がもらえるとか、「これはどうしてこうなるんですか」と、科学の素朴な疑問を書いて送ると、その中からいくつか選ばれて、編集部の人が丁寧に答えてくれるところもポイントが高いです!

子供の誕生日プレゼントに申し込んであげるのもいいかもしれません。毎月、自分の名前で雑誌が送られてくると、子供は喜びますよ!

まとめ

子供向け自然科学の本、何冊か紹介しました。

この中で、一つでも気に入るものがあれば幸いです(^-^)

著者プロフィール

坂口 螢火
坂口 螢火
歴史専門のライターを目指しています。

古典と神話が好きすぎて、ついに家が図書館のように……。

1月30日に、拙作「曽我兄弟より熱を込めて」が販売されます!立ち読みも大歓迎。ぜひ読んでね!

出版した本(キンドル版)

山中鹿之介と十勇士より熱を込めて山中鹿之介と十勇士より熱を込めて
「我に七難八苦を与えたまえ」という名言で有名な、山中鹿之介。 本書では、「山中鹿之介の史実の人生」と、「鹿之介と十勇士たちの講談エピソード」をエッセイ調にまとめました。通勤時間に読める鹿之介入門書です!
平家物語より熱を込めて平家物語より熱を込めて
平家滅亡という、日本史を揺るがす大事件に巻き込まれた人々。平家物語に登場する、木曾義仲、文覚上人、平維盛、俊寛僧都など、一人一人の人物の人生を、ショートショートでまとめました。彼らの悲劇の人生を追いながら、平家物語全体のストーリーに迫ります。
曽我兄弟より熱を込めて曽我兄弟より熱を込めて
妖刀・膝丸の主としても注目の曽我十郎祐成・五郎時宗兄弟。 どんな困難にもめげず、父の仇討ちを果たして散った若き二人の物語が 講談調の語りと徹底した時代考証で鮮やかに蘇る! 鎌倉期の生活や文化に関する解説も満載の一冊。
忠臣蔵より熱を込めて忠臣蔵より熱を込めて
日本三大仇討ちの一つ、忠臣蔵。江戸時代に、主君浅野内匠頭【あさのたくみのかみ】の仇を討つために、四十七人の家臣たちが吉良上野介【きらこうずけのすけ】の屋敷に討ち入った、実際にあった大事件である。
あなたの星座の物語あなたの星座の物語
星占いで重要な、黄道十二星座。それぞれの星座にまつわる物語を詳しく紹介。有名なギリシャ神話から、メソポタミア、中国、ポリネシア、日本のアイヌ神話まで、世界中の星座の物語を集めました。

Posted by 坂口 螢火